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建設業許可を維持するために必要なこと

建設業許可を維持するために必要なこと

福島県の行政書士、佐藤勇太です。

最近、お客様よりこんなお問い合わせがありました。
「建設業許可を更新するときに、通帳にお金が500万円ないとダメですか?」

この質問の答え合わせは後で行いますが、お金と時間と労力をかけて取得した建設業許可が何かの間違いで失効したり取消になってしまったら大変なことです。

今回のブログでは、建設業許可を適法に維持するために気をつけなければならないことをご案内していきたいと思います。
最後までお付き合いいただければ、モヤモヤしていたことがスッキリすると思います。

「どんな時にどんな届出が必要なのだろうか?」
「許可をスムーズに更新するにはどうしたらよいのだろうか?」
このような疑問点にしっかりと答えられるように記事をまとめてみました。

なお、この記事は福島県の「建設業許可の手引き(令和2年4月改定版)」を参考にまとめたものです。

許可が失効・取消となる場合について

建設業許可が失効・取消となるケースとして考えられるのは、以下の通りです。
① 建設業法違反等による罰則により許可が取消となる場合
② 許可の有効期限を過ぎても更新の手続を行わない場合
③ 許可の要件を欠くことになった場合

この記事では、①については省略して、②と③について取り上げて解説します。

「許可の更新」の手続

建設業許可の有効期限は5年です。
有効期間満了後も建設業を営もうとする場合には、有効期間満了の日前30日までに更新の許可申請書を提出しなければなりません。

うっかりして期限が経過してしまったら大変ですので、くれぐれも注意してください。
なお、許可の有効期限満了の3か月前には県からハガキで通知が届きます。

建設業許可には財産的要件があり、自己資本の額が500万円以上あるか、または500万円以上の資金調達能力があることが必要とされています。
そして、500万円以上の資金調達能力は銀行の残高証明書等によって確認されます。

新規に許可を得るためには必須の要件ではありますが、許可の更新の場合には自己資本の額も資金調達能力もどちらの要件も満たしていなくても大丈夫なのです。

過去5年間許可を受けて継続して営業した実績があれば更新は可能です。
この実績は事業年度終了後に提出する「決算変更届」によって確認されます。
もちろん、5年間きちんと提出していることが前提なのですが…。

許可の要件を欠くことになった場合とは?

財産的要件については解説しましたが、建設業許可を取得するためには大事な要件があります。
それは、経営業務の管理責任者と専任の技術者の要件、つまり人的要件です。

①経営業務の管理責任者を欠くに至ったとき
②専任の技術者に関する要件を欠くに至ったとき
この場合、他に代わりになれるような人がいれば、変更の届出(2週間以内)を行うことによって許可を維持することができます。

しかし、代わりになれるような人がいない場合、許可の要件を欠くことになり、それまで受けていた許可は取消となってしまいます。

万が一のことがあった場合や技術者の退職等に備えるには、後継者を早めに役員にしておいたり、専任の技術者となれるものを育成しておいたりといった対策が必要になります。
この辺りの備えについては、建設業に詳しい行政書士に相談しておくとよいと思います。

③会社の役員等が欠格要件に該当するに至ったとき
例えば、取締役にあたる人が禁錮以上の刑に処せられた場合などがこれに該当します。
このことを知っておきさえすれば、自然と自分を律するようになるでしょう。

許可業者が行わなければならない届出について

働き方改革

建設業許可を取得した事業者には、許可行政庁(主たる営業所を所管する許可行政庁)に対する届出の義務が課せられます。
①事業年度が終了した場合に行う決算変更届
②許可申請書の内容に変更が生じた場合に行う変更届 がこれにあたります。

「いちいち報告をするのは面倒だな」
と感じると思いますが、これは建設業法の究極の目的である「建設業の健全な発展」と「公共の福祉の増進への寄与」のためなのだと私は考えます。

建設業を扱っている行政書士事務所のほとんどは、このような届出の書類作成や提出の代行をトータルで行っています。
信頼できる行政書士にお任せするのも一つの方法かもしれません。

決算変更届

建設業許可を受けた後は、会社・個人ともに決算期経過後4か月以内に変更届出書等を提出しなければなりません。
使用人数、令3条に規定する使用人、定款、健康保険等の加入状況に変更が生じている場合には、これらを示したものを添付する必要があります。

3月決算の会社の場合、7月末までに提出することになっています。
税理士による確定申告が終わったらすぐに、というイメージになります。

この書類には財務諸表に加えて、1年間の工事実績を記した「工事経歴書」や過去3年間の業種ごとの工事施工金額等を作成することになります。

その他の変更届

以下の事項について変更があった場合には、変更があった日から30日以内に許可行政庁に届出をしなければなりません。

  • 商号または名称
  • 営業所の名称、所在地又は業種
  • 資本金額(または出資総額)
  • 法人役員等の氏名(代表者を含む)
  • 個人業者の氏名(同一人のとき)
  • 支配人の氏名

変更届とは少し離れますが、注意が必要なことがあります。
役員の住所の変更については届出の必要はありませんが、役員が経営業務の管理責任者である場合、営業所に常勤しなければなりません。
日々通勤できないような場所に住所を移すと要件に該当しなくなる可能性があります。

届出書類の提出先は次の通りとなっています。
所定の様式により作成した上で、期限内に提出するように気をつけましょう。
なお、様式は 福島県建設産業室 のページからダウンロードすることができます。

主たる営業所の所在地提出先電話番号
福島市 二本松市
伊達市 本宮市
伊達郡 安達郡
県北建設事務所 行政課
福島市杉妻町2-16
(福島県庁北庁舎6階)
電話 024-521-2498
郡山市 須賀川市
田村市 田村郡
岩瀬郡 石川郡
県中建設事務所 行政課
郡山市麓山1丁目1-1
電話 024-935-1329
白河市 西白河郡
東白川郡
県南建設事務所 行政課
白河市昭和町269
電話 0248-23-1616
会津若松市 大沼郡
河沼郡
会津若松建設事務所 行政課
会津若松市追手町7-5
電話 0242-29-5427 
喜多方市 耶麻郡喜多方建設事務所 行政課
喜多方市松山町鳥見山字下天神6-3
電話 0241-24-5713
南会津郡南会津建設事務所 総務課
南会津郡南会津町田島字根小屋甲4277-1
電話 0241-62-5306
相馬市 南相馬市
双葉郡 相馬郡
相双建設事務所 行政課
南相馬市原町区錦町1丁目30
電話 0244-25-1207
いわき市いわき建設事務所 行政課
いわき市平梅本15
電話 0246-24-6109
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※令和2年9月末現在での情報です。

おわりに

説明する行政書士

建設業許可を取得することにより、事業者は500万円以上(建築一式工事では1500万円以上)の工事ができるようになります。
規模の大きな工事が適切に行われるために、建設業法は許可業者に各種届出を行うことを要求しています。
許可を適法に維持し、スムーズに許可の更新がなされるように、必要な届出は期限内にきちんと提出するように心掛けてください。

アゴラ行政書士事務所では、建設業の新規許可申請をはじめとして、許可の更新申請や各種届出の書類作成と提出の代行を承っております。
レスポンス(反応・返答)の速さとフットワークの軽さが持ち味の行政書士が全力でサポートいたします。

料金(報酬額)表

サービス料金(税抜)証紙代
建設業許可申請(新規)13万円~15万円9万円
建設業許可申請(更新)6万円5万円
建設業許可申請(業種追加)7~8万円5万円
決算変更届3万円

※相談は無料ですので、遠慮なくお問い合わせください。