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【徹底解説】福島県の建設業許可(建設業法改正対応)

【徹底解説】福島県の建設業許可(建設業法改正対応)

福島県の行政書士、佐藤勇太です。

この記事をお読みになる皆様は、どのような理由で建設業許可を取得しようとしているのでしょうか。
おそらく以下のような理由ではないでしょうか。

  • 500万円以上の工事を請け負いたい
  • 元請けから建設業許可を取るように言われた
  • 融資の条件として建設業許可を取るように言われた
  • 公共工事に参加したい
  • 信用性を高めたい
  • 新たに建設業に参入したい

建設業許可を取りたい理由は様々ですが、建設業許可の手続きは複雑で、なかなか分かりにくいことも多いことかと思います。

この記事は、福島県で「建設業許可を取得したい」、「建設業許可について調べたい」とお困りの方のために書きました。
建設業許可を取得するためにはどのような要件があるのか、どのような手続きが必要なのかについて徹底的に解説していきます。

建設業許可が必要になるのは?

まずはそもそもどういった場合に建設業許可を取る必要があるのかを確認しておきましょう。

建設業を営もうとする者は、次の「許可を受けなくてもできる工事」のみを請け負う場合を除いて、29の業種ごとに建設業の許可を受けなければなりません。

(建設業法第3条)

法律を読むと、建設業を営もうとする者は原則的に許可を受ける必要があると書かれています。
例外として、「許可を受けなくてもできる工事」のみを請け負う場合があります。

「許可を受けなくてもできる工事」とは、軽微な建設工事と呼ばれる工事のことで具体的には以下の工事のことです。

  • 1件の請負代金が500万円未満の工事(建築一式工事であれば1,500万円未満の工事)
  • 建築一式工事のうち延べ面積が150㎡未満の木造住宅工事(請負代金の額に制限なし)
    ※請負代金の額は、消費税を含んだ金額になります。

この2つの工事以外の建設工事を行う場合は建設業許可が必要になりますが、具体的にいうと次のような工事になります。

  • 建築一式工事以外で請負金額500万円を超える工事
  • 建築一式工事で請負金額1,500万円を超える工事
  • 延べ面積が150㎡を超える木造住宅工事(請負金額1,500万円未満の工事を除く)

ここで注意していただきたいのが、いつまでに建設業許可を取得する必要があるかということです。
工事着工前まででしょうか、それとも請負契約を締結する前まででしょうか。
答えは、「請負契約を締結する前」です。

許可が必要な建設工事の受注をした後で、建設業許可を取るというのは違法になってしまいます。
そうした状況にならないためにも、あらかじめ時間的な余裕を持って手続きを行うことをお勧めします。

なお、建設業者様からたまにご質問を受けることがあるのですが、500万円以上(建築一式工事であれば1,500万円以上)の工事をしていなくても、建設業許可は取ることができます。

軽微な工事など、建設業許可が不要な工事についてまとめた記事がありますので、こちらも参考にしてください。

建設業許可の種類

実は「建設業許可」と一口に言っても、建設業許可にはいくつかの種類があります。

福島県で建設業許可を取ろうと決まったら、次はどのような種類の許可を取るか決めましょう。

知事か大臣か

建設業許可には「知事許可」と「大臣許可」の2種類があります。

福島県内のみに営業所を設けて建設業を営む場合は福島県知事許可、福島県とそれ以外の都道府県にも営業所を設けて建設業を営む場合は国土交通大臣の許可になります。

(国土交通大臣許可の場合、許可の申請先が国土交通省東北整備局になります。この記事ではこれ以降、福島県知事許可についてのみ解説します)

あくまでも、他の都道府県に営業所を置くかどうかが問題であり、工事現場が福島県以外であっても、福島県にしか営業所がない場合は福島県知事許可になります。
(現場事務所は、そこで契約等が行われなければ営業所には該当しません)

一般か特定か

建設業許可は、一般建設業と特定建設業に区分されています。
この区分は、1件の工事での下請に出す請負代金の金額によるものですが、同一の建設業者が、同一業種において一般と特定の両方の許可を受けることはできません。

例えば、1つの会社が大工工事業の一般建設業許可と建築工事業の特定建設業許可を持つことは可能ですが、大工工事業の一般建設業許可と、大工工事業の特定建設業許可を持つことはできないということです。

特定建設業の制度は、下請負人の保護などのため設けられているもので、法律上特別な義務が課せられます。
それでは、この2つの区分について確認してみましょう。

特定建設業許可

工事の一部を下請に出す場合で、その下請工事の契約金額の合計額が4,000万円(建築一式は6,000万円)以上になるような工事を行う場合に必要な許可です。

一般建設業許可

一般建設業は、1次下請に出す金額に制限があります。
工事の一部を下請に出す場合で、その契約金額の合計が4,000万円(建築一式は6,000万円)以上になるような工事を行うことができません。

ここで気をつけていただきたいのが、特定と一般を分けるのはあくまでも下請に出す金額であって、発注者から工事を受注する金額ではないということです。
つまり、工事のすべてを自社で施工する場合には、請負金額に制限はなく、たとえば1億円の工事であっても請け負うことができるのです。

建設業許可の業種

建設業許可は、許可を取ればすべての工事に適用されるわけではなく、業種ごとに許可が分かれていますので、適切な業種の許可を取る必要があります。

建設業の業種は取り扱う建設工事の種類によって29に分かれています。
自社で取得しようとする建設業許可の業種はどれに該当するでしょうか。

業種一覧

建設業の業種と建設工事の内容を福島県の建設業許可申請の手引き(令和2年10月改訂版)より抜粋します。

建設業の業種
(建設工事の種類)
建設工事の内容
土木工事業
(土木一式工事)
総合的な企画,指導,調整のもとに土木工作物を建設する工事
建築工事業
(建築一式工事)
総合的な企画、指導、調整のもとに建築物を建設する工事
大工工事業
(大工工事)
木材の加工又は取付けにより工作物を築造し、又は工作物に木製設備を取付ける工事
左官工事業
(左官工事)
工作物に壁土、モルタル、漆くい、プラスター、繊維等をこて塗り、吹付け、又ははり付ける工事
とび・土工工事業
(とび・土工・コンクリート工事)
イ)足場の組立て、機械器具・建設資材等の重量物の運搬配置、鉄骨等の組立て等を行う工事
ロ)くい打ち、くい抜き及び場所打ぐいを行う工事
ハ)土砂等の掘削、盛上げ、締固め等を行う工事
ニ)コンクリートにより工作物を築造する工事
ホ)その他基礎的ないしは準備的工事
石工事業
(石工事)
石材(石材に類似のコンクリートブロック及び擬石を含む)の加工又は積方により工作物を築造し、又は工作物に石材を取付ける工事
屋根工事業
(屋根工事)
瓦、スレート、金属薄板等により屋根をふく工事
電気工事業
(電気工事)
発電施設、変電施設、送配電設備、構内電気設備等を設置する工事
管工事業
(管工事)
冷暖房、空気調和、給排水、衛生等のための設備を設置し、又は金属製等の管を使用して水、油、ガス、水蒸気等を送配するための設備を設置する工事
タイル・れんが・ブロック工事業
(タイル・れんが・ブロック工事)
れんが、コンクリートブロック等により工作物を築造し、又は工作物にれんが、コンクリートブロック、タイル等を取付け、又ははり付ける工事
鋼構造物工事業
(鋼構造物工事)
形鋼、鋼板等の鋼材の加工又は組立てにより工作物を築造する工事
鉄筋工事業
(鉄筋工事)
棒鋼等の鋼材を加工し、接合し、又は組立てる工事
舗装工事業
(舗装工事)
道路等の地盤面をアスファルト、コンクリート、砂、砂利、砕石等により舗装する工事
しゅんせつ工事業
(しゅんせつ工事)
河川、港湾等の水底をしゅんせつする工事
板金工事業
(板金工事)
金属薄板等を加工して工作物に取付け、又は工作物に金属製等の付属物を取付ける工事
ガラス工事業
(ガラス工事)
工作物にガラスを加工して取付ける工事
塗装工事業
(塗装工事)
塗料、塗材等を工作物に吹付け、塗付け、又ははり付ける工事
防水工事業
(防水工事)
アスファルト、モルタル、シーリング材等によって防水を行う工事
内装仕上工事業
(内装仕上工事)
木材、石膏ボード、吸音板、壁紙、たたみ、ビニール床タイル、カーペット、ふすま等を用いて建築物の内装仕上げを行う工事
機械器具設置工事業
(機械器具設置工事)
機械器具の組立て等により工作物を建設し、又は工作物に機械器具を取付ける工事
熱絶縁工事業
(熱絶縁工事)
工作物又は工作物の設備を熱絶縁する工事
電気通信工事業
(電気通信工事)
有線電気通信設備、無線電気通信設備、放送機械設備、データ通信設備等の電気通信設備を設置する工事
造園工事業
(造園工事)
整地、樹木の植栽、景石のすえ付け等により庭園、公園、緑地等の苑地を築造し、道路、建築物の屋上等を緑化し、又は植生を復元する工事
さく井工事業
(さく井工事)
さく井機械等を用いてさく孔、さく井を行う工事又はこれらの工事に伴う揚水設備設置等を行う工事
建具工事業
(建具工事)
工作物に木製又は金属製の建具等を取付ける工事
水道施設工事業
(水道施設工事)
上水道、工業用水道等のための取水、浄水、配水等の施設を築造する工事又は公共下水道若しくは流域下水道の処理施設を設置する工事
消防施設工事業
(消防施設工事)
火災警報設備、消火設備、避難施設若しくは消火活動に必要な設備を設置し、又は工作物に取付ける工事
清掃施設工事業
(清掃施設工事)
し尿処理施設又はごみ処理施設を設置する工事
解体工事業
(解体工事)
工作物の解体を行う工事
建設業許可申請の手引き(福島県土木部)より

業種判断で気をつけたいこと

建設業許可は業種ごとに取得する必要があるので、許可を受けた業種以外の工事では軽微な工事しか受注することができません。

例えば、左官工事業の許可しかもっていない建設業者は、500万円以上の塗装工事を請け負ってしまうと、無許可での請負となり、建設業法違反となってしまいます。
自社が持っている許可で受注・施工できるのはどの範囲なのか、知っておかなければ大変なことになりかねません。

業種判断について「よくある質問」をいくつか取り上げて解説します。

  1. 建築工事業の許可を受けている場合、建築一式工事を構成する専門工事(大工工事、内装仕上工事等)で500万円以上のものを単独で請け負うことはできますか?

    できません。
    一式工事は他の27の専門工事と異なり、総合的な企画、指導及び調整のもとに土木工作物又は建築物を造る工事のことをいい、専門工事を単独で請け負うことまで認められているものではありません。
    この場合、大工工事業、内装仕上工事業の許可がなければ当該工事を請け負うことはできません。

  2. リフォーム工事は建築一式工事に該当しますか?

    一室の内部のみの工事の場合、建築一式工事には該当しません。
    壁紙の張替え工事であれば内装仕上工事、キッチンや浴室などの水周り設備の取替工事であれば管工事になります。
    リフォーム工事が建築一式工事と判断されるのは、建物の増築を伴うなど、総合的な企画、指導及び調整が必要となる工事のみになります。

  3. 建築工事業の許可のみを受けている者が、一式工事として請け負った住宅新築工事のうち、屋根工事(500万円以上)を施工するためには屋根工事業の許可が必要ですか?

    必要ありません。
    一式工事として請け負った工事については、そこに含まれる専門工事業の許可は必要ありません。

    ただし、この部分を自ら施工するためには,屋根工事業の主任技術者の資格要件を満たす者(専門技術者)を置くことが必要です。
    専門技術者を置くことができない場合には、屋根工事業の許可を受けた建設業者に当該工事を施工させなければなりません。
  4. 組立てられた足場の撤去工事は解体工事に該当しますか?

    該当しません。
    解体工事は、「工作物の解体を行う工事」なので、家屋やプレハブ等の工作物の解体・撤去のみが解体工事に該当します。
    各専門工事において設置された設備が解体・撤去されるときは、その工事は、当該設備が設置されるときに必要だった建設業許可の業種と同じ業種になります。
    設例の場合、とび・土工・コンクリート工事となります。

    総合的な企画、指導及び調整が必要となるような高層ビル等の解体工事の場合には建築一式工事に該当します。

  5. 電気工事業の許可を受けている者が、建築物の電気配線工事を請け負う際に、内装の一部を改修する必要が生じた場合、この内装仕上工事(500万円以上)を請け負うためには内装仕上工事業の許可が必要ですか?

    必要ありません。
    建設業者が許可を受けた業種の建設工事を請け負う場合に、その建設工事に従として附帯する他の種類の建設工事(附帯工事)に係る許可を受けていない場合でも主たる工事と一体として請け負うことができます。

    500万円以上の付帯工事を自ら施工するためには,屋根工事業の主任技術者の 資格要件を満たす者(専門技術者)を置くことが必要です。


福島県においても、建設業の業種判断は、国土交通省の建設業許可事務ガイドラインに基づいてなされます。
こちらを参照すると業種の区分についての考え方がよく分かるかと思います。

最終的な判断は許可行政庁である福島県の担当部署(土木部建設産業室)が行います。
判断がつかない場合には、念のため確認することをお勧めします。

建設業許可が取れるのか?

足場の解体工事

おそらく皆様が一番知りたいのは、自社(自分)が今、建設業許可を取れる状態にあるかということだと思います。
だいぶ前置きが長くなってしまいましたが、ここから建設業許可の要件について解説していきます。

「人」についての要件

令和2年10月に法改正された建設業法において、経営業務管理責任者の要件が緩和されました。
どのような変更があったのかについて、その変更点についてなるべく分かりやすく説明していきます。

経営業務管理体制【令和2年法改正部分】

従来、建設業許可を取得・維持するために置かなければならない「経営業務の管理責任者(経管)」には、「建設業」の経営経験(5年以上)が求められてきました。
しかし、後継者不足や役員の移動の増加などの理由により、この要件では許可を維持することが困難になっているという実態がありました。

今回の改正により、従来の経営業務管理責任者の要件が緩和されるとともに、「経営業務管理チーム体制」と称されるようなものが導入されています。
今後は、下記の【1人体制】か【チーム体制】のどちらかの体制を整えることが許可要件になります。

【1人体制】
法人であれば常勤の役員の誰かが、個人であれば本人または支配人が下記に該当すること。

建設業法施行規則第7条第1項イ(1)(2)(3)であること(建設業の業種は問わない)

イ(1)役員として5年以上の建設業の経管の経験を有する者
イ(2)権限の委任を受け準ずる地位として5年以上の建設業の経管の経験を有する者
イ(3)準ずる地位として6年以上の建設業の経管を補助する業務経験を有する者

従来は許可を受けようとする業種については5年、それ以外の業種については6年の経験が必要でしたが、法改正により、建設業の業種を問わず5年の経管の経験となりました。


【チーム体制】
法人であれば常勤の役員の誰かが、個人であれば本人または支配人が下記に該当し、《補佐者》をセットで置くこと。

建設業法施行規則第7条第1項ロ(1)(2)であること

ロ(1)建設業に関し、2年以上役員等としての経験を有し、かつ、5年以上役員等又は役員等に次ぐ職制上の地位にある者としての経験を有する者
(ただし、財務管理、労務管理又は業務運営の業務を担当するものに限られます)

ロ(2)5年以上役員等(建設業に限らない)としての経験を有し、かつ、建設業に関し、2年以上役員等としての経験を有する者

《補佐者》とは、申請会社において、建設業の財務管理、労務管理、業務運営の経験をそれぞれ5年以上有し、常勤役員等を直接補佐する者のこと(3人別々でも1人3役でも可)を言います。

ロ(1)については役職の範囲が緩和され、ロ(2)については業種の範囲が緩和されたと言えます。
「ウチの会社で許可を取るのは無理」と諦めていた事業者様も、今回の改正により許可を取得できる可能性が出るかもしれません。

ただし、この【チーム体制】で許可をとるという方法は、設立後5年以上経過しいない会社は使うことができません。
なぜなら、《補佐者》は「申請会社での5年以上の経験」が求められているからです。

福島県において【チーム体制】での許可を受けようとする場合には、事前の相談が求められています。
県の担当者と相談しながら、確認書類を整えていくことになるでしょう。

専任技術者

専任技術者の要件については法改正の影響はありません。
建設業許可を取得するためには、営業所ごとに、許可を受けようとする業種について、以下の要件を満たした専任の技術者を置かなければなりません。

一般建設業特定建設業
許可を受けようとする建設業に係る建設工事に関し、次に掲げるいずれかの要件に該当する者

ア 学校教育法による高校(旧実業学校含む)の所定学科卒業後5年以上、大学(高専・旧専門学校含む)の別表2の所定学科卒業後3年以上の実務経験を有する者

イ 10 年以上の実務経験を有する者

ウ ア又はイと同等以上の能力を有すると認められた者(別表3に掲げる一定の資格を有する者など)
別表3に掲げる一定の資格を有する者

イ 一般建設業の技術者の要件を満たす者(左記)に該当し、元請として請負金額が4,500 万円以上の工事について2年以上の指導監督的な実務経験を有する者

ウ 国土交通大臣がア又はイと同等以上の能力を有すると認めた者

指定建設業は、上記のア又はウに限ります。
(建設業許可申請の手引き 福島県土木部)

別表2、別表3については福島県の建設業許可申請の手引き(令和2年10月改訂版)のP15、P16をそれぞれご参照ください。

特定建設業の要件にある「指定建設業」とは、土木工事業、建築工事業、電気工事業、管工事業、鋼構造物工事業、舗装工事業、造園工事業の7業種をいいます。

専任技術者は一定の実務経験年数や資格によって認定されますが、まずは資格があるかをチェックするといいでしょう。
資格があれば、その資格証を提示するだけで要件に該当することを証明することができます。

それに対して、実務経験年数を証明するためには、その期間の工事請負契約書、工事請書、発注書、請求書等の工事の請負を行っていたことを証する書類が必要な場合があります。
10年分が必要となるとかなりの手間がかかってしまいます。

社会保険【令和2年法改正部分】

皆様の事業所では適切な社会保険(健康保険、厚生年金、雇用保険)に加入しているでしょうか。

今回の法改正により、「適切な社会保険に加入していること」が許可の要件になりました。
今後新規で許可を取得する場合、または許可の更新を行う場合は、適切な社会保険に加入していないと許可が受けれれなくなります。

適切な社会保険の範囲は次のようになります。

法人においては常用労働者が1人でもいれば、事業主は健康保険、厚生年金、雇用保険に従業員を加入させる必要があります。

個人事業主においては、常用労働者が1人~4人では雇用保険に、5人以上であれば健康保険、厚生年金、雇用保険に加入させる必要があります。

表にまとめると以下のようになります。

事業所の形態常用労働者数適切な保険
法人1人以上健康保険、厚生年金、雇用保険
個人事業主1人~4人雇用保険
(医療保険と年金については個人で加入)
個人事業主5人以上健康保険、厚生年金、雇用保険

欠格事由

「人」についての要件の最後は、会社の役員や個人事業主等が以下の欠格事由に該当しないことです。

黙っていればバレないだろうと思うかもしれませんが、審査においては、公安委員会への照会等きちんと調査がされます。
申請する際には内容を理解した上で、それに該当しないかどうか確認する必要があります。

  • 成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ない者
  • 不正の手段により許可を受けたこと等によりその許可の取消処分を受け、又はその許可の取消し処分を免れるためにした廃業の届出をした日から5年を経過しない者
  • 営業の停止又は営業の禁止を命ぜられ、その期間が経過しない者
  • 次に掲げる者で、その刑の執行を終わり、又は刑の執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
    • 禁錮以上の刑に処せられた者
    • 建設業法に違反して罰金以上の刑に処せられた者
    • 建築基準法、宅地造成等規制法、都市計画法、景観法、労働基準法、職業安定法、労働者派遣法の特定の規定に違反して罰金以上の刑に処せられた者
    • 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律に違反し、又は刑法の特定の規定(傷害罪、現場助勢罪、暴行罪、凶器準備集合罪、脅迫罪、背任罪)若しくは暴力行為等処罰に関する法律の罪を犯したことにより罰金の刑に処せられた者
  • 暴力団員(暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者を含む)、暴力団員等がその事業活動を支配する者

「お金」についての要件

請負契約を履行するに足る財産的基礎があることが「お金」についての要件です。
当然のことながら、特定建設業の許可において求められる基準は、一般建設業と比べて厳しくなっています。

一般建設業特定建設業
次のいずれかに該当すること。
ア 自己資本の額が500万円以上であること
イ 500万円以上の資本調達能力があること
ウ 許可申請の直前過去5年間許可を受けて継続して建設業を営業した実績を有すること
次のすべてに該当すること
ア 欠損の額が資本金の額の20%を超えていないこと
イ 流動比率が75%以上であること
ウ 資本金の額が2,000万円以上、かつ自己資本額が4,000万円以上であること

一般建設業の「お金」の要件について説明を加えます。

アの自己資本の額とは、法人の場合は貸借対照表上の純資産の合計額のことで、個人の場合は、(期首資本金+事業主借+事業主利益)-(事業主貸)+(利益留保性の引当金or準備金)の式で求められる額となります。

自己資本の額で「お金」の要件をクリアしようとする場合は、それが分かる財務諸表を提出することになります。

イの資金調達能力とは何を指しているのでしょうか。
資金調達能力とは、「担保とすべき不動産等を有していること等により、金融機関から融資が受けれれる能力」のことです。

資金調達能力により「お金」の要件を満たそうとする場合は、残高証明書、融資証明書、固定資産証明書(発行後1か月以内のもの)を提出することになります。

固定資産証明書が確認書類として使えるのは他の都道府県ではあまり見られないルールのようです。
例えば東京都の手引きを読むと、確認書類として使用できるものとして挙げられているのは残高証明書のみです。

福島県では、残高証明等をとるタイミングは「事前審査で他の要件を満たすと通知された後」と指定されていることにもご注意ください。

「施設」についての要件

建設業許可を受ける上で、営業所があることは前提となっています。
福島県では営業所の確認資料として、以下のような確認書類が求められます。

自社(自己)所有の場合賃貸の場合
➀又は②のいずれか1つ提示と③の提出

➀建物の登記事項証明書
② 建物の固定資産物件証明書
➂営業所の写真
①の提示と②の提出が必要

➀建物の賃貸借契約書の写し
②営業所の写真

営業所とは、本店又は支店若しくは常時建設工事の請負契約を締結する事務所をいいます。

「常時建設工事の請負契約を締結する事務所」とは請負契約の見積り、入札、契約締結等に係る実態的な行為を行う事務所をいいます。
登記上の本店、単なる事務連絡所、工事事務所、作業所は営業所に該当しません。

営業所は少なくとも次の要件を備えていなければなりません。

  • 契約締結に関する権限を委任されていること
  • 建設業の営業を行うべき場所を有し、電話、机、各種事務台帳等を備えていること

したがって、実質的な契約行為を行っている事務所は、建設業法上の営業所の届出をしなければなりません。
上記の要件を満たし、かつ専任技術者が常勤していることが必要です。

福島県での建設業許可申請に必要な書類

福島県で新規の建設業許可を申請する際に必要な書類は以下のようになっています。
かなりの数の書類が必要なのが分かるかと思います。

※申請の際には、これらの提出書類のほかに、確認のための書類も揃えなければなりません。

様式番号提出書類
第1号建設業許可申請書
別紙1役員の一覧表(法人のみ)
別紙2営業所一覧表
別紙3収入印紙、証紙、登録免許税領収証書又は許可手数料領収証書はり付け欄
別紙4専任技術者一覧表
第2号工事経歴書
第3号直前3年の各事業年度における工事施工金額
第4号使用人数
第6号誓約書
成年被後見人及び被保佐人に該当しない旨の登記事項証明書
身分証明書(本籍地のある市町村発行のもの)
第7号常勤役員等(経営業務の管理責任者等)証明書
別紙1常勤役員等の略歴書
第7号の2常勤役員等及び当該常勤役員等を直接に補佐する者の証明書
別紙1常勤役員等の略歴書
別紙2常勤役員等を直接に補佐する者の略歴書
第7号の3健康保険等の加入状況
第8号専任技術者証明書
技術検定合格証明書等の資格証明書
第9号実務経験証明書
卒業証明書
第10号指導監督的実務経験証明書(特定建設業の場合のみ)
第11号建設業法施行令第3条に規定する使用人の一覧表
第12号許可申請者(法人の役員等・本人・法定代理人・法定代理人の役員等)の住所、生年月日等に関する調書
第13号建設業法施行令第3条に規定する使用人の住所、生年月日等に関する調書
定款(法人のみ)
第14号株主(出資者)調書
第15号~第19号財務諸表
登記事項証明書(法人のみ)
第20号営業の沿革
第20号の2所属建設業者団体
事業税の納税証明書
第20号の3主要取引金融機関名

様式とは法令によって指定された書式のことで全国共通のものです。
これらの様式は こちらのページ からダウンロードすることができます。

福島県の建設業許可申請窓口

この記事を書いている令和2年10月現在、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、従来「持参提出・対面審査」とされていた建設業許可申請の手続きが、「郵送提出・書面事前審査」に変更されています。

審査の流れについてはすぐ後で解説を加えます。

福島県の建設業許可の申請書類の提出先(郵送先)は以下のとおりです。

主たる営業所の所在地提出先電話番号
福島市 二本松市
伊達市 本宮市
伊達郡 安達郡
〒960-8670
県北建設事務所 行政課
福島市杉妻町2-16
(福島県庁北庁舎6階)
電話 024-521-2498
FAX 024-521-2849
郡山市 須賀川市
田村市 田村郡
岩瀬郡 石川郡
〒963-8540
県中建設事務所 行政課
郡山市麓山1丁目1-1
電話 024-935-1329
FAX 024-935-1544
白河市 西白河郡
東白川郡
〒961-0971
県南建設事務所 行政課
白河市昭和町269
電話 0248-23-1616
FAX 0248-23-1504
会津若松市 大沼郡
河沼郡
〒965-8501
会津若松建設事務所 行政課
会津若松市追手町7-5
電話 0242-29-5427
FAX 0242-29-5413 
喜多方市 耶麻郡〒966-0901
喜多方建設事務所 行政課
喜多方市松山町鳥見山字下天神6-3
電話 0241-24-5713
FAX 0241-24-5729
南会津郡〒967-0004
南会津建設事務所 総務課
南会津郡南会津町田島字根小屋甲4277-1
電話 0241-62-5306
FAX 0241-62-5340
相馬市 南相馬市
双葉郡 相馬郡
〒975-0031
相双建設事務所 行政課
南相馬市原町区錦町1丁目30
電話 0244-25-1207
FAX 0244-26-1334
いわき市〒970-8026
いわき建設事務所 行政課
いわき市平梅本15
電話 0246-24-6109
FAX 0246-24-6058

福島県で建設業許可を取得するまでの流れ

新型コロナウイルス感染症の流行下にある現在、建設業許可申請の申請から許可が下りるまでの流れは以下のようになっています。
各建設事務所に直接書類を持参しても、その場での審査は行っていないのでご注意ください。

審査は郵送や電話でのやり取りが原則となりますが、窓口での相談が一切できない訳ではありません。
資料を役所に持参して、相談等を行った方が適当である場合もあるので、電話連絡等で調整するとよいと思います。

  1. 郵送での書類一式事前提出
    次の書類を各1部、建設事務所に郵送で提出します。
    その際はレターパックや書留等の追跡可能な方法をとりましょう。
    (郵送の際の電話連絡は求めれれていません)

    ➀建設業許可申請の手引「別表4」の提出書類
    この段階では、申請書への押印と収入証紙貼付は不要です。

    ②建設業許可申請の手引「別表5(確認書類)」の提出書類
    申請内容確認のため、原本又は写しを提出します。

    ➂建設業許可申請の手引「別表5(確認書類)」の提示書類のコピー
    従来は、対面審査時に原本又は写しで確認していましたが、その書類のコピーを提出するようになります。
    コピーの量がかなり多くなるなど、事務作業の負担が大きくなっています。
  2. 事前審査・疑義確認
    郵送された申請書類を建設事務所が事前審査し、疑問点がある場合には申請者に電話等で連絡をします。
    必要に応じて追加書類の提出が求められますので対応が必要です。
  3. 書類収受
    事前審査の結果、形式的に問題がない場合には、建設事務所から連絡があります。
    連絡があったら、正式な申請書類として次の書類を郵送します。

    ➀正本1部(申請書に押印し、収入証紙を貼付します)
    ②副本1部
    ➂入力に必要な用紙の写し1部
    ④許可通知書及び副本送付用の「返信用封筒等(レターパック等)」
  4. 電算処理
  5. 許可通知書交付
    建設事務所から許可通知書及び申請書類副本が送付されます。
    許可通知書の再発行は行っていないので保管に気をつけましょう。

    また、返却される副本は、変更事項の届出や更新の申請の際に書類作成の参考になります。
    大切に保管しておく必要があります。

審査の標準的な処理期間はおよそ30日となっていますが、郵送でのやり取り等により通常の審査より時間がかかるかもしれません。
少し余裕を持って手続きを進める方がよいでしょう。

建設業者様が建設業許可を取得するときに悩みがちなこと

福島県で建設業許可を取得する建設業者様からお話を伺っていると、このようなことでお困りのことが多いです。

  • 建設業許可の手続きについて調べる時間がない
  • 県の手引きを読んでも内容が理解できない
  • 建設業許可に必要な書類を集めたり、作っている暇がない
  • 急いで許可を取らなければならなくなった
  • 窓口に持って行ったが不備が多く行政書士に依頼するように言われた

福島県で建設業許可を取得しようと思うと、多くの要件をクリアし、大量の書類を集め、大量の書類を作成しなければなりません。
通常の業務で忙しい建設業者様にとっては、時間がなかなかとれないのではないかと思います。

当事務所では、そんな福島県の建設事業者様の建設業許可取得のお手伝いをしておりますので、福島県の建設業許可でお困りの方はぜひ一度ご相談ください。

アゴラ行政書士事務所の建設業許可サポート

記事の最後に、当事務所が行っている建設業許可のサービス内容と料金について説明します。
私どもの事務所に依頼すれば、許可取得後もコンプライアンスに基づいた事業が行われるよう、法令に関する問い合わせに無料で応じさせていただきます。

サービス内容

  • 電話、メールによるお問い合わせへの対応
  • 訪問によるご相談

    ~ここまでは無料での対応となります~
  • 県の担当者との打ち合わせ
  • 以下の書類の代理取得
    • 住民票
    • 身分証明書
    • 登記されていないことの証明書
    • 納税証明書
    • 登記事項証明書
  • 確認資料の整理
  • 営業所の写真撮影
  • 許可申請書の作成
  • 提出の代行(補正を求められたときの対応を含む)
  • 許可証の受領

最初のお問合せから許可の取得までの流れについては、こちらの記事に詳しく書きましたのでどうぞお読みください。

サービス料金

当事務所のサポート料金については以下の通りとなっております。

サービス料金(税別)申請手数料(証紙代)実費
建設業許可申請(新規)13万円~15万円9万円書類取得にかかる手数料(5,000円程度)

料金に幅がありますが、これは確認資料の量によります。
確認資料が多ければ多いほど、作業量が増えますのでご理解ください。

料金のお支払いは原則的に前払いをお願いしておりますが、それが難しい場合には半額の着手金をいただき、許可取得後に残金をいただくことも可能です。


長い記事に最後までお付き合いいただきまして誠にありがとうございます。

福島県で建設業許可を取得しようとされている方、自社が許可要件に該当するか分からない方、当事務所にぜひご相談ください。

福島市・二本松市・本宮市・大玉村・郡山市の事業者の皆様については、無料にて出張相談対応中です。

0243-24-8694にて、お電話お待ちしております(相談無料です)。