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ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)における農地転用の特徴

ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)における農地転用の特徴

福島県の特定行政書士、佐藤勇太です。

皆様は、ソーラーシェアリングという言葉をご存じでしょうか。
辞書を引いてみると、この言葉は2つの英単語をミックスしたものであることが分かります。

ソーラー(solar)とは、「太陽の、太陽の熱や光を利用した」という意味で、シェアリング(sharing)とは、「分け合う、共有する」という意味です。

つまり、ソーラーシェアリングとは、太陽光を発電と農業両方で利用する(分け合う)という仕組みのことを示しているのです。
農林水産省では、ソーラーシェアリングを「営農型太陽光発電」と呼んでいます。

さて、以前に書いたソーラーシェアリングに対して、多くの事業者様から反応がありました。こちらの記事です。
ソーラーシェアリングと農地転用許可申請

ソーラーシェアリングにおける農地転用は、通常の農地転用とはかなり性質が異なるものです。
なぜなら、転用後も農業を継続することが許可の条件となっているからです。

この記事ではソーラーシェアリングにおける農地転用の特色について、通常の農地転用と比較しながら解説いたします。
最後までお読みいただければ幸いです。

ソーラーシェアリングの3つの特色

ソーラーシェアリング導入の際の農地転用はどのような特色があるのでしょうか。
通常の農地転用とどこが違うのでしょうか。
着目すべきは以下の3点だと私は考えます。

  • 営農に支障をきたさないことが許可の条件となる
  • 一時的な転用であり、かつ部分的な転用である
  • 転用が許可されない農地でも許可される可能性がある

それぞれの着目点について解説を加えます。

営農に支障をきたさないこと

通常の農地転用は、農地を農地以外のものにする行為ですので、転用後はその土地では農業が営めなくなります。
それに対して、ソーラーシェアリングにおける転用は、ソーラーパネル(太陽光発電モジュール)の下部で農作物を育て、収穫し、販売することが大前提です。

そのため、申請が認められるかどうかはの鍵は、ソーラーパネルを設置しても農作物が周辺の農地と遜色なく育つということを認めてもらえるかどうかにあります。

申請実務においては、以下のような書類を添付することとされています。
農林水産省の通知より)

  • 営農型発電設備の設計図
  • 下部の農地における営農計画書
  • 営農型発電設備の設置による下部の農地における営農への影響の見込みおよびその根拠となる関連データ
  • 必要な知見を有する者の意見書または先行して営農型発電設備を設置に取り組んでいる者の事例

「根拠となる関連データ」についての例としては、試験研究機関による調査結果等が、「必要な知見を有する者」の例としては、普及指導員、試験研究機関、設備の製造者等が挙げられています。

一時的かつ部分的な転用

ソーラーシェアリングにおける農地転用では、営農の適切な継続が条件となっており、その条件が満たされているかどうかを確認するために、毎年の報告が求められます。

一時転用期間は3年または10年となっており、条件が満たされなければ許可の更新が認めれれません。

許可の期間が10年と認められるのは以下の3つの場合であり、その他は3年となります。

  • 担い手が、自ら所有する農地または賃借権その他の使用および収益を目的とする権利を有する農地等を利用する場合
  • 荒廃農地を再生利用する場合
  • 第2種農地、または第3種農地を利用する場合

「担い手」とは、➀効率的かつ安定的な農業経営、②認定農業者、③認定新規農業者、④将来法人化して認定農業者になることが見込めれる集落営農、のことです。

ソーラーシェアリングにおける農地転用は、部分的な転用申請となります。
営農と発電に利用される農地のうち、支柱等の部分のみの転用申請になるからです。

支柱などの接地面積が転用面積となり、支柱1本の面積×本数で○○㎡というように計算して、「(その土地の面積)㎡のうち、(接地面積)㎡」と申請書に記載することになります。

転用できない農地での転用

通常の農地転用においては、優良農地を確保するため、農地の優良性や周辺の土地利用状況などにより農地を区分し、転用を農業上の利用に支障が少ない農地に誘導しています。
例えば、農用地区域内農地、第1種農地では農地転用申請は原則的に認められません。

しかし、ソーラーシェアリングの場合、発電設備を設置したとしても、下部の農地が農地でなくなるわけではありません。
それゆえに営農に支障をきたさないなどの条件が整えば、農用地区域内農地や第1種農地でも転用が認められる場合があります。

野立ての太陽光パネルを設置するためには通常の農地転用手続きが必要であり、農用地区域内農地などでは不許可となるため、パネルを置くことはできません。
しかし、(もちろん適切な営農計画が前提ではありますが)ソーラーシェアリングを導入すれば、転用できない農地でも太陽光発電事業が可能になります。

農業と発電事業の両立により、農地を守りつつ農業者の所得を上げるのがソーラーシェアリングのそもそもの目的です。
SDGs(持続可能な開発目標)の理念にも合致するこの仕組みが、有効に活用されるようになるといいですね。

アゴラ行政書士事務所の農地転用サポート

以上、ソーラーシェアリングにおける農地転用の特色について解説してきましたがいかがだったでしょうか。

農地転用許可申請は法令を読み、制度を理解するのも大変ですし、申請書類の作成も手間のかかるものになっています。
農地法以外の法令による許可申請が必要となる場合もよくあります。
農地転用は、行政手続きの専門家である行政書士にどうぞご相談ください。

アゴラ行政書士事務所では、福島県内の農地転用許可申請を事業者に代わって行っています。
目安となる料金は次のようになっております。

サービス料金(税込)
農地法3条許可申請50,000円~ + 実費
農地法4条許可申請70,000円~ + 実費
農地法5条許可申請70,000円~ + 実費

しっかりと調査を行った上で転用が可能かどうか判断し、正確な見積もりを示した上で業務にあたらせていただきます。
(調査料が必要な場合があります。)

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