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福島県でドローンによる農薬の空中散布を実施するために

福島県でドローンによる農薬の空中散布を実施するために

福島県の特定行政書士、佐藤勇太です。

ドローン(無人航空機)は様々な産業で活用されるようになっていますが、農業においても例外ではありません。
典型的な活用方法は、農薬・肥料・種子・融雪剤などを空中から散布することでしょう。

さて、ドローンを使用して農薬を空中散布しようとする場合、まずは航空法による規制が適用されます。
航空法に基づくドローンの基本的な飛行ルールについては、こちらの記事をご参照ください。
ドローンを飛行させるために必要な許可・承認の申請手続き

もう一つ、忘れてはならないのが、農薬取締法を根拠として農林水産省が定めた「空中散布ガイドライン」です。
また、これに基づいて福島県でも独自のガイドラインが定められています。

福島県において、農薬の空中散布を適法かつ安全に行うのにはどのようなルールがあり、どのような手続きが必要なのでしょうか?
国土交通省と農林水産省、そして福島県の行政文書、法令にをもとに解説していきたいと思います。

ドローンを飛行させるための航空法のルール

ドローン

ドローンを飛行が禁止されている空域で飛行させる場合、または航空法で定めれれた飛行方法以外の方法で飛行させる場合には、国土交通大臣の許可・承認が必要です。
この許可・承認の申請は、飛行開始予定日の少なくとも 10 開庁日前までに行わなければなりません。

許可が必要な空域とは、空港周辺の空域、地表から150m以上の空域、人口集中地区の上空のことで、承認の必要な飛行方法とは、夜間飛行、目視外飛行、30m未満の飛行、イベント上空飛行、危険物輸送、物件投下の5つの方法のことです。

農薬の散布は、少なくとも危険物輸送と物件投下に該当しますので、ドローンを飛行させる前に申請をし、国土交通大臣の承認を受けなければなりません。
また、夜間飛行や目視外飛行によって農薬を散布する場合、他人の建物や自動車などと接近する可能性がある場合には、これらについての承認が必要です。

そして空港周辺や、人口集中地区の上空でドローンを飛行されるには国土交通大臣の許可が必要になります。

許可・承認の申請の際には、➀ドローン機体の機能・性能、②操縦者の飛行経歴・知識・技能、③空中散布に係る安全確保体制(飛行マニュアルなど)に関する資料の提出が必要です。
これらの提出資料は下記のような場合に一部省略することができます。

つまり、国土交通省の登録を受けたドローンを使用し、登録を受けた団体の講習を受講し、定められたマニュアルに従うことで、申請を簡単に済ませることができるということです。
講習団体は福島市にもあるようですね。

以上、ドローンで農薬の散布を行う際の航空法(国土交通省の所管)によるルールについての解説でした。

ドローンによる農薬散布を実施する際のルール

ここからは農林水産省が定めた「空中散布安全ガイドライン」と福島県が定めたガイドラインについて解説します。
基になる資料はこちらの文書になりますので、必要に応じてご覧ください。

農林水産省:無人マルチローターによる農薬の空中散布に係る安全ガイドライン
福島県 :農薬の空中散布における福島県無人航空機安全ガイドライン

ガイドラインは法令ではないので、守らなかった場合に罰則がかかるものではありませんが、安全かつ適正に農薬を使用するために必要と考えられる対策が詳しく記載されています。
これをしっかりと守ることで、事故やトラブルを回避できると思います。

農林水産省の「空中散布ガイドライン」

農薬散布の実施者と委託者(実施主体)に求められるのは、事前に計画書の作成すること、そして実施に関する情報提供を行うことです。

実施主体は、実施区域周辺を含む地理的状況(住宅地、公共施設、水道水源又は蜂、蚕、魚介類の養殖場等に近接しているかなど)、耕作状況(収穫時期の近い農作物や有機農業が行われているほ場が近接しているかなど)等の作業環境を十分に勘案し事前計画書を作成します。

事前計画書には、実施場所、実施予定月日、作物名、散布農薬名、10a当たりの使用量や希釈倍数などを記載します。

事前計画書を作成したら、第三者に危害や被害を及ぼすことがないよう、空中散布の実施区域やその周辺区域の公共施設の管理者、家屋の居住者、養蜂家、有機農業に取り組む農家などに情報提供を行います。

農薬を散布しようとする日時、農薬使用の目的、使用農薬の種類、実施主体の連絡先を十分な時間的余裕を持って通知し、必要に応じて日時を調整します。

「空中散布ガイドライン」には、実施時の留意事項として以下のようなものが挙げられています。

  • 実施区域内に第三者が立ち入らないように侵入防止の措置をとること

原則として補助者を配置する必要がありますが、たとえば国土交通省HPに掲載されている「航空局標準マニュアル(空中散布)」に即して、立入管理区画を設ける等の一定の条件を満たせば補助者なしでも散布が可能です。

  • 風下から散布を開始する横風散布とすること
  • 散布方法(飛行速度、飛行高度、飛行間隔および最大風速)は、機体メーカーが取扱説明書に示した方法で行うこと
  • 農薬の散布状況、気象条件の変化を随時確認しながら、散布区域外への飛散(ドリフト)が起きないよう注意すること
  • 農薬事故(空中散布中の農薬のドリフト、流失など)が発生したら、都道府県農薬指導部局に事故報告書を提出すること
  • 機体の事故(ドローンの衝突など)が発生したら地方航空局または空港事務所に報告すること

農薬散布における福島県無人飛行機ガイドライン

福島県のガイドラインによれば、農薬の空中散布を実施する場合、実施主体は空中散布実施計画書を作成し、作業実施範囲を示した地図を添付して届け出ることになります。

届出先は、福島県農業総合センターと実施区域内の市町村です。
また、実施計画書の届出は、殺虫剤の散布については実施の3週間前まで、それ以外の農薬などについては1週間前までとされています。

福島県のガイドラインには、実施時の留意事項として以下のような記載があります。

  • 実施計画の策定、実施にあたっては、農業総合センター、農林事務所および市町村などの関係機関の指導を受けるように努めること
  • 空中散布を計画しているほ場の位置が、空港周辺および人口密集地周辺に該当するか仙台航空事務所に確認すること
  • 事前に養蜂家(実施ほ場からの距離約2km以内に巣箱を設置している者)、隣接ほ場所有者などに情報を提供するよう努めること
  • 殺虫剤を散布する場合、実施計画書の提出と併せて、「無人航空機による農薬の空中散布に係る蜜蜂飼育情報提供申請書」を農林事務所に提出し、飼育情報の提供を受けるよう努めること
  • 原則として、福島県農作物病害虫防除指針に掲載された農薬を用いること
  • 農薬事故が発生した場合、農林事務所および市町村に連絡して指導・指示を受けるとともに、事故報告書を作成し、農林事務所を経由して農業総合センターに提出すること

計画書や申請書、報告書については、福島県が定めた様式がありますので、それに従って作成するようになります。

アゴラ行政書士事務所のドローン申請サービス

説明する行政書士

最後までお読みいただきありがとうございました。

福島県でドローンによる農薬の空中散布を実施するためには、国土交通省に対する申請を行い、農林水産省のガイドラインに従い、そして福島県の定めた手続きを踏むことが必要です。
要求される手続きがたくさんあることが理解できたかと思います。
なかなか面倒ではありますね。

アゴラ行政書士事務所では、皆様が法令に従って、安全にドローンを活用するためのサポートをさせていただきます。
サポート料金は以下のようになります。

サービス料金(税込)
個別申請(1回のみの飛行)22,000円~
包括申請(1年間)33,000円~

ご相談には無料で対応いたしますので、電話またはメールにてお問い合わせください。