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福島県内の事業者様が国の一時支援金を受けるには

福島県内の事業者様が国の一時支援金を受けるには

福島県二本松市の行政書士、佐藤勇太です。

2021年1月に発出された2回目の緊急事態宣言の影響を受け、売上が落ち込んでしまった事業者に対する国の一時支援金(緊急事態宣言の影響緩和)の給付申請が開始されました。

給付金額は、中小法人は上限60万、個人事業主は上限30万を限度として次の式によって算出されます。
給付額=2019年または2020年の対象期間の合計売上-2021年の対象月の売上×3か月
対象期間は1月~3月、対象月は対象機関から任意に選択した月です。

申請の受付期間は、2021年3月8日(月)から5月31日(月)までとなっています。

福島県は、国による緊急事態宣言の対象とはなりませんでしたが、次のようなケースでは給付の対象になる可能性があります。

  • 緊急事態宣言が出された地域の飲食店と直接的または間接的な取引がある場合
  • 緊急事態宣言が出された地域の外出・移動の自粛による影響を受けた場合

また、国の一時支援金の支給対象とならなかった場合には、福島県の一時金の給付が受けられる場合があります。

※県の一時金についてはこちらの記事をご参照ください。
売上の減少した中小事業者に対する一時金(福島県)の申請手続きについて

なお、県の一時金は、国の一時支援金と補完関係にありますので、両方を受けることはできません。
ですので、福島県内の事業者様は、まずは国の一時支援金の給付要件に該当するかどうかを検討することになります。

※福島県の時短営業協力金の給付対象となった飲食店を営む事業者様は、どちらの一時金も受けられません。

この記事では、国の一時支援金の給付要件と申請手続きについて解説しています。
今回の一時支援金は、持続化給付金や家賃支援給付金と比べると、要件に該当するかどうかの判断が難しく、申請の手続きも複雑です。
この記事を読んで、不明な点がございましたら、遠慮なくお問い合わせいただければと思います。

国の一時支援金の給付要件

それでは、経済産業省の資料をもとに、一時支援金(緊急事態宣言の影響緩和)の給付要件について解説していきたいと思います。
給付要件は、緊急事態宣言の発出により、➀飲食店時短営業の影響を受けた場合、➁外出自粛等の影響を受けた場合、の2つに区分できます。

なお、緊急事態宣言が出された地域(宣言地域)は、栃木県、埼玉県、東京都、千葉県、神奈川県、岐阜県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、福岡県の11都府県です。

飲食店時短営業の影響を受けた場合

福島県の事業者様が、宣言地域の飲食店と直接的または間接的な取引(反復継続した取引)があり、2021年1月~3月の売上が2019年または2020年と比べて50%以上減少している場合、給付の対象となり得ます。

「間接的な取引」とは卸売市場や流通業者を経由しての取引のことを指し、「反復継続した取引」とは、2019年及び2020年1月~3月のそれぞれの期間において複数回の取引を行っていることを指します。

➀宣言地域の飲食店と直接の取引のある福島県内の食品加工・製造事業者、飲食関連の器具・備品事業者、サービス事業者様は、支給要件に該当します。

食品加工・製造事業者器具・備品事業者サービス事業者
総菜製造業者、食肉処理・製品業者、水産加工業者、飲料加工業者、酒造業者など食器・調理器具・店舗の備品・消耗品を販売する事業者など接客サービス業者、清掃事業者、廃棄物処理業者、広告事業者、ソフトウエア事業者、設備工事事業者など

➁流通関連事業者を経由して、宣言地域の飲食店と間接的な取引のある福島県内の飲食品・器具・備品製造事業者、宣言地域の飲食店と➁をつなぐ福島県内の流通関連事業者は、支給要件に該当します。

飲食品・器具・備品等の生産者流通関連事業者
農業者、漁業者、器具・備品製造業者など業務用スーパー、卸・仲卸、問屋、農協・漁協、貨物運送事業者など

福島県内の農業者様や漁業者様が、卸売市場などを通して宣言地域の飲食店との取引があることは、どのようにしたら示すことができるのでしょうか。
この場合、まずは卸売市場などとの反復継続した取引を示す帳簿書類と通帳が必要で、それに加えて次のいずれかの資料が必要です。

  • 取引先の卸売市場などが宣言地域内にあることを示す書類
  • 取引先の卸売市場などが宣言地域内の飲食店、卸売市場などと反復継続して取引を行っていることを示す書類・データ

これらの資料は申請時には必要ありませんが、調査が入った場合に備えて7年間の保存義務があります。

外出自粛等の影響を受けた場合

福島県内の事業者様で、➀旅行客の5割以上が宣言地域内から来ている地域の旅行関連事業者様、➁宣言地域の個人顧客との継続した取引のある事業者様は、売上が50%以上減少していれば、給付の対象となり得ます。

①の要件に該当する地域かどうかは、公開されている統計データ(V-RESAS等)で確認することになり、確認の方法については、経済産業省の資料に掲載されています。
また、➀、➁の事業者様に商品・サービスの提供を行う福島県内の事象者様も給付の対象となり得ます。

宣言地域の個人顧客との取引については、個人顧客との継続した取引を示す「帳簿書類及び通帳」、それに加えて「顧客データ・顧客台帳」または「自ら実施した顧客調査の結果」を証拠書類として保存することになります。

国の一時支援金の申請手続き

一時支援金の申請手続きには、登録確認機関による事前確認の仕組みが導入されています。
不正受給や誤解に基づいた申請を防ぐために、税理士などの専門家や商工会、金融機関等がTV会議や対面により形式的な確認を行うことになります。

形式的な確認の内容ですが、➀事業を実施しているかの確認、➁給付対象等を正しく理解しているかの確認、となります。
なお、登録確認機関は申請希望者が給付対象であるかの判断を行う訳ではなく、事前確認が完了すれば給付対象になる訳でもありません。

実際の申請手続きは、次のような手順で進められます。

  1. アカウントの申請・登録(申請ID発番)
     事前確認に必要な書類の準備
  2. 事務局のWEBサイトから身近な登録確認機関を検索
     登録確認機関に事前確認の依頼・事前予約
  3. 事前確認の実施
  4. 事前確認完了後、マイページにて必要事項の入力等を行い、事務局に申請

事前確認の際の必要書類

登録確認機関による事前確認の際には、次の書類が必要となります。

  • 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード等)
  • 履歴事項全部証明書(法人のみ)
  • 2019年1月~3月、2020年1月~3月の期間を含むすべて確定申告書の控え(収受日付印のあるもの)
  • 2019年1月から2021年対象月までの各月の帳簿書類(売上台帳、請求書、領収書等)
  • 2019年1月以降の事業の取引を記録している通帳
  • 代表者または個人事業主が自署した「宣誓・同意書」

なお、申請希望者が登録確認機関の会員、事業性の与信取引先、顧問先である場合には「宣誓・同意書」のみになります。
例えば確認登録機関が申請希望者の顧問税理士である場合、事業を実施しているかの確認は不要となり、給付対象を正しく理解しているかだけの確認で済みます。

登録確認機関の検索・事前予約

事前確認を行う登録確認機関は、事務局のサイトで検索することができます。
しかしながら、原則として、「団体の会員・組合員の方は当該団体」に、「金融機関と事業性の与信取引がある方は当該金融機関」に、「顧問の士業がいる方は当該士業」に事前確認を依頼することとされています。

事前予約の連絡を行い、日程や方法について調整をしてからの確認となります。
申請希望者が登録確認機関の会員等である場合、電話での確認も認められます。

事前確認の実施

登録確認機関は、以下の内容についての事前確認を実施することになります。

  1. 「申請ID」、「電話番号」、「法人番号及び法人名(法人の場合)」、「氏名及び生年月日(個人事業者等の場合)」の確認
  2. 本人確認
  3. 「確定申告書の控え」、「帳簿書類」、「通帳」の有無の確認
  4. 「帳簿書類」及び「通帳」のサンプルチェック
  5. 3.及び4.が存在しない場合、その理由について確認
  6. 宣誓・同意事項等を正しく理解しているかについて口頭で確認
  7. 登録確認機関が事前確認通知番号を発行

登録確認機関が確認を終え、事前確認通知番号が発行されると、マイページからの申請が可能になります。

おわりに

プレゼンテーション

今回の一時支援金は、証拠書類の保存と事前確認の実施が特徴となっています。
ご自身が給付の要件に該当するかも重要ですが、証拠としてどのような書類を保存しておくかをきちんと押さえておくことも大切だと思います。

また、給付の対象となるかどうかの判断は審査機関が行うものであり、登録確認機関が行うものではないことも頭に入れておく必要があります。

困難を抱えていらっしゃる福島県内の事業者様に、迅速に支援が届くことを切に願います。

当事務所でも事前確認が可能です
ご希望の方は、メールまたはお電話での予約をお願いいたします。